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2017/06/06

【オフィス・カノン】「資産形成は投資信託だけで十分。まずは、『先取り+積立』の習慣をつけましょう」。これから資産形成をスタートさせる新社会人へのメッセージ ~オフィス・カノン代表 ファイナンシャルプランナー 馬養 雅子さんに聞く~(ネット証券4社共同プロジェクト)

| by:ウェブ管理者


■最初は、積立でお金を貯める習慣をつけるところから始める

 会社に入って社会人生活をスタートさせるのを機に、これから資産形成に取り組もうと考えている人は多いと思います。あるいは、社会人になってから時間は経っているけれど、これまで何もやって来なかった、今年度こそ投資を始めようという方もいるかもしれませんね。

 ただ、資産形成や投資と言っても最初は何から手をつければわからない人もいるのではないでしょうか。そこで、私がおすすめするのは、投資以前にまずお金を貯める習慣をつけることです。

 具体的には、手取り収入のうちの一定割合を毎月積み立てに回します。どのくらいの割合が適切なのかは、その人の収入や生活スタイルで変わってきますが、たとえば一人暮らしのシングルなら、手取り収入の10%程度でしょうか。また、実家暮らしなら、手取り収入の25%程度くらいまで比率を上げてもいいかもしれません。

 給料の範囲内でお金を増やしていくためのポイントは、「先取り」と「積立」です。これは、貯蓄でも投資でも変わらない基本です。給料が振り込まれたら、自動引き落としで一定額を積立に回して、残ったお金で生活していく習慣をつけることがとても大切です。

 社会人1年目なら、投資ではなくて貯蓄だけでいいと思います。なぜなら、最初の1年間は自分がどんなふうにお金を使うのか、どの程度お金が必要なのかなどわからないことが多いと思うからです。積立貯蓄をしながらお金の流れや使い方を把握して、投資は次の段階ということです。

 また、資産形成のために投資は欠かせませんが、目先の生活には貯蓄が優先すると考えます。目安としては、手取り月収の3カ月分程度は貯めておいて欲しいですね。3カ月分の蓄えがあれば、たとえば急な出費があっても対応できるからです。

 今は企業型の確定拠出年金制度を導入している会社も多くあります。その場合は、資産形成や投資について学ぶいいチャンスになります。特に企業型は、多くの場合掛け金は企業側が出してくれます。どんな商品があるのかチェックし、何に投資すればよいのか考えて、最初から積極的に関わっていくとよいでしょう。

■最初は「貯蓄」の比率を高めに、徐々に「投資」の比率を上げる

 手取り月収の3カ月分程度のお金を貯められたら、そこからは投資にもお金を回していきましょう。「投資用のまとまったお金」を用意するまでは投資は始められない、と思い込んでいる人が意外に多いのですが、それは間違いです。積立投資ならまとまったお金は必要ありません。

 また、毎月決まった日に積み立てるように設定しておけば、買うタイミングを考えて悩む必要がありません。さらに、後で詳しく説明しますが、積立なら価格の変動リスクを抑えることができます。

 投資は、始めてみないとわからないことがけっこう多いのです。だから、少額でもいいから早く始めることが非常に重要です。貯蓄と投資に回すお金の比率は、最初は貯蓄を多めにするとよいでしょう。たとえば、積立額が全部で1万円なら定期預金が8000円で投資が2000円、1万5000円なら1万円と5000円というイメージですね。

 そして、貯蓄額が増えてきたら投資に回す比率を少しずつ上げていき、貯蓄の額が100万円を超えたら貯蓄と投資の比率を半々にして構わないと思います。もちろん、金額や割合はあくまで目安ですので、ご自身の状況に合わせて調整して構いません。

■資産形成のための投資なら、投資信託の積立投資だけで十分!

 さて、これから投資を始めようというときにいちばん気になるのは、「何に投資をするのか」「どの商品を買えばよいのか」ではないかと思います。社会人1年目で貯蓄もなく、投資もまったく未経験なのに、「不動産投資をやりたい」とか「まずFXをやってみたい」という人は実はけっこういます。でも、不動産投資には多額の資金が必要ですし、FXは値動きが激しくて資産形成が目的の投資には向きません。

 私は、資産形成のための投資であれば、投資信託だけで十分だと考えています。なぜなら、投資信託なら、あらゆる資産、あらゆる国・地域、あらゆるカテゴリーに投資できるからです。先進国や新興国の株式や債券、リート(不動産投資信託)などに投資が可能です。また、コモディティと呼ばれるエネルギーや貴金属といった商品に投資する投資信託もあります。

 個別株への投資だと資金が1つの銘柄に集中してしまいますが、投資信託なら1つの商品を買うだけで幅広い銘柄に分散投資が可能です。また、積立ができるというのも投資信託の圧倒的な魅力と言えるでしょう。繰り返しになりますが、積立なら価格変動リスクを抑えることができます。

 投資信託は値動きがあるので、価格(基準価額)が上がるときもあれば下がるときもあります。毎月、一定の金額で積み立てていると、価格が高いときは、買える口数は少なく、価格が下がったときにはたくさんの口数を購入でき、結果的に購入単価を下げることができるのです。

 では、どんな投資信託を買えばいいのでしょうか。20~30代で、積立で資産を作っていこうというのであれば、株式に投資する投信がいいと思います。「基本は、株と債券を半々で」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。これは、債券と株は値動きが異なるので、分散させることで値動きを抑えようという考え方です。

 ただ、長期間積立で買っていくなら、値下がりしたときはその分たくさん購入できますから、一時的には値下がりしても構いません。あくまで20~30代の人が積立で投資する場合ですが、より値動きが大きい、株に投資する投信でいいと考えます。

■最初の1本は、日本株のインデックス投信がわかりやすい

 具体的には、最初の1本は日本株のインデックス、つまり日経平均やTOPIXに連動する投資信託を買うのがよいでしょう。インデックスファンドは、同じ指数に連動するものならどれを買ってもそんなに違いがない、言い換えれば「はずれ」がないので初心者でも選びやすいからです。購入時手数料や信託報酬といったコスト面も、インデックスファンドなら今はどの商品も低く抑えられています。逆に、名前が似ていても中身はそれぞれ全く異なるアクティブファンドの場合は、「あたり」を選ぶのは、初心者には非常に難しいでしょう。

 日本株のインデックスから始めて、次に何か加えたいのであれば、円以外の資産にも投資するとよいと考えます。例を挙げると、先進国の株式に投資するインデックスファンドや米ドル建てのMMF(公社債投信)などです。

 株の中でも日本と海外なら海外もののほうが値動きが大きい、先進国と新興国なら新興国の株式のほうが値動きが大きい。…そういう基本的なことがわかるようになってから、徐々に投資する範囲を広げていくとよいでしょう。もちろん、知識も増えて自分がどのくらいリスクを取れるのかがわかってきたら、アクティブのファンドの購入も検討して構わないと思います。

 逆に、初心者が資産形成のために投信を購入するときに、やってはいけないのは次の3つです。 

 ■何に投資するかを考える前に、お金の「設計図」を作ってみる

 もう一つ、お金について考えるときに、皆さんにぜひやってもらいたいことがあります。それが、お金の「設計図」づくりです。今ある貯蓄を何に使うのか、将来の目的のためにいくら必要なのか、それを一度整理するということです。

 特に、すでにある程度貯蓄があって、これから投資を始めようという20代後半以降の方は、この表を作ると投資の方針が見えてくるので、とてもおすすめです。 

◎200万円の振り分けと積立プランの例

 お金の使い道とそのために必要な金額を書き込み、今ある貯蓄を目的別に振り分けて、足りない金額を計算します。たとえば、貯蓄額200万円のシングルだったら、その200万円を丸々どうしようと考えるのではなく、そのうちの150万円は予備費としてすぐに使えるように取っておく、残りのお金は結婚の準備資金にしようというように考えていきます。

 結婚費用を総額150万円としたら、あと100万円足りないからどうやって増やしていこう。また、具体的な目的はないけれど、将来への備えなどのためにも500万円くらいは貯めていこうというようなこともこの設計図を見ながら書き込んでいきます。

 お金の使い道と使う時期から考えていくと、どんな金融商品を選べばいいかが自動的に決まってくるんですね。予備費はいざというときすぐ使えないといけないから、普通預金やMRF(マネー・リザーブ・ファンド)で持っておく。結婚資金は減らしてはいけないから、定期預金と積立定期で持っておこう。でも、将来のためのお金については時間もあるしリスクを取れるから、その分は投資信託で増やそうというのがわかります。

 このような設計図を作らないで、「全部で200万円あるから何に投資しよう」と考えても、なかなか答えは出てきません。ここではもう一例、500万円の蓄えがある人の例を挙げておきます。

◎500万円の振り分けと積立プランの例


 もちろん、これはあくまで一例なので、ご自身で自分のための自分に合ったお金の設計図を作ってみましょう。

■銀行預金で貯めるだけでは増やせない。資産形成の必要性を知る

 これから資産形成を始めようという人だと、そもそも証券会社に口座を持っていないかもしれませんね。投資信託を購入するには、証券会社や銀行などに証券総合口座を開く必要があります。また、併せてNISA(少額投資非課税制度)の口座も開いておきましょう。

 ここでは詳しくは説明しませんが、NISAを使うと毎年120万円までの投資分については利益が非課税で受け取れます。現在、投資信託や株式の利益には20.315%の税金がかかります(銀行預金の利息についても同様です)。新社会人で少ない金額からお金を増やしていこうという人にとっては、ぜひ活用したい制度です。

 最後になりましたが、なぜ資産形成をしなくてはならないか、そこを改めて押さえておきましょう。昔は金利が高かったので、銀行にお金を預けておくだけでお金は増えていきました。「貯める」と「増やす」がイコールだったんですね。けれども、今は定期預金で年利0.01%くらいですから貯めるだけではまったく増やせません。

 一方、社会保険料は値上がりしているので手取り収入はどんどん減っています。しかも、今後物価が上昇すれば預金は目減りしていきます。その上、今の若い人たちは公的年金の水準が現在の高齢者より下がるのは間違いないのでで、老後資金も自分たちで作っていかないといけません。銀行に預けていても増えないなら、やっぱり別の方法――投資信託でリスクを取ってお金を増やしていくことを考えないといけないというわけです。

 幸い、NISAや企業型・個人型の確定拠出年金といった資産形成を後押しする制度も整ってきています。また、ネット証券各社では扱っている投資信託の数も昔に比べると大幅に増えていて、多くが積立投資に対応しています。証券各社のサイトなどにはわかりやすい解説ページも豊富に用意されていて、情報も充実しています。そうした環境を生かさないのはもったいない。先取り+積立、お金の設計図づくりなど、記事を参考にしつつ上手に資産形成に取り組んでいってほしいと思います。

金融庁の「NISA特設ウェブサイト」内にある投資の基礎知識を学べるコーナー。資産運用やライフプランのシミュレーションも行なえる。詳しくはこちら



馬養雅子(まがいまさこ)
ファイナンシャル・プランナー

大学卒業後、出版社勤務、フリー編集者を経て、2000年にCFPの資格を取得。
以後、個人のマネーのアドバイザーとして、金融商品や資産運用、家計管理などに関する記事を新聞・雑誌・ウェブに数多く執筆しているほか、講演や個人向けコンサルティングを行っている。
「明日のことが不安になったら読むお金の話」(中経出版)、「プロが教える簡単マネーブック」(笠倉出版社)など著書多数。


(取材・記事:肥後 紀子 / 撮影:
柴田 潔 / 編集・制作:グッドウェイメディアプロモーション事業部)

(オリジナル記事掲載元:ネット証券4社共同プログラム「資産倍増プロジェクト」ネットで投信を買う!






16:27 | 写真:投資家向け




 

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